基準値
■FEIA法
●成人 170IU/mL以下
●小児
・1歳未満 20IU/mL以下
・1~3歳 30IU/mL以下
・4~6歳 110IU/mL以下
・7歳以上 170IU/mL以下
■CLEIA法 170IU/mL以下
測定法
・FEIA法:蛍光酵素免疫測定法
・CLEIA法:化学発光酵素免疫測定法
検体量 血清0.3mL
日数 2~4日
目的 アレルギー性疾患が疑われた場合の判定
Decision Level
●FEIA法:170IU/mL以上(増加)
●CLEIA法:170IU/mL以上(増加)
[高頻度・可能性]IgE型多発性骨髄腫,アトピー性疾患,気管支喘息,好酸球性多発血管炎性肉芽腫症,寄生虫疾患,原発性免疫不全症候群の一部(Wiskott-Aldrich症候群,DiGeorge症候群,高IgE症候群など),木村病,Hodgkinリンパ腫 [対策]アレルギー性疾患の有無を検討し,アレルギー性疾患の場合は,原因となるアレルゲンについて,詳細な問診,皮膚テスト,アレルゲン特異的IgE抗体,負荷・誘発試験などで検索する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
IgEはアレルギー患者の血清にごく微量に存在する物質として同定されたグロブリンである.ごく微量で生物学的活性をもち,即時型アレルギーに関与する.まずアレルギーの原因抗原(アレルゲン)に対してIgE抗体が産生され感作が成立する.その後アレルゲンが侵入すると肥満細胞や好塩基球の細胞表面上に存在するアレルゲン特異的なIgEに捕捉され,その結果ヒスタミンやロイコトリエンなどの生理活性物質が放出され,I型アレルギーが発症する.血清IgEはアレルギー性疾患で高値になる代表的な物質である.アレルギー性疾患が認められなくてIgE値が高い場合は,奇生虫疾患や他の疾患の検索を行う.IgE型の多発性骨髄腫では,単クローン性のIgEが増加する.なお血清中の非特異的IgE
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