診療支援
検査

抗原特異的IgE定量  
antigen specific IgE
久田 剛志
(群馬大学大学院保健学研究科教授)

基準値

・イムノキャップ®:クラス0,0.35UA/mL未満

・アラスタット3g Allergy®:クラス0,0.10IUA/mL未満

・オリトンIgE®:クラス0,0.35IU/mL未満


測定法

・イムノキャップ®:FEIA法

・アラスタット3g Allergy®:CLEIA法

・オリトンIgE®:サンドイッチEIA法


検体量 血清0.3mL


日数 2~4日


目的 アレルギー性疾患のアレルゲン検索


NOTE‍ 保険点数:特異抗原の種類ごとに110点.ただし,患者から1回に採取した血液を用いて検査を行った場合は,1,430点を限度とする


Decision Level

●陽性(クラス2~6)

[高頻度]各種アレルギー性疾患(気管支喘息,アレルギー性鼻炎,アトピー性皮膚炎,アレルギー性胃腸障害) [対策]詳細な問診,皮膚テスト,負荷・誘発試験などを適宜組み合わせて原因となるアレルゲンかどうかを検討する


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 アレルギー性疾患においてアレルゲンの検索は重要である.以前はペーパーディスクにアレルゲンを固相化して,これに結合するIgEを測定するRAST(radioallergosorbent test)法が使用されてきた.近年は多孔性スポンジにアレルゲンを結合させて測定するイムノキャップ®や,ビーズにアレルゲンを結合させた後に液相で測定するアラスタット3g Allergy®,多孔性ガラスフィルターにアレルゲンを吸着させて測定するオリトンIgE®などが使用されている.イムノキャップ®は現在最も多用される検査法である.アラスタット3g Allergy®はその後開発された方法で,高感度で広い測定レンジを有する.イムノキャップ®とアラスタット3g Allergy®はおおむね高い相関を示すが,一部に乖離がみられることがある.イムノキャップ®,アラスタット3g Allergy®,オリトンIgE

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