診療支援
検査

抗Scl-70抗体《抗トポイソメラーゼⅠ抗体》   157点(包)
anti-scleroderma-70 antibody《anti-topoisomerase Ⅰ antibody》
秋山 雄次
(埼玉医科大学教授・リウマチ膠原病科)
三村 俊英
(埼玉医科大学教授・リウマチ膠原病科)

基準値

・DID(二重免疫拡散法):陰性

・ELISA:陰性(10IU/mL以下)


測定法 DID,ELISA


検体量 血清0.5mL


日数 2~4日


目的 全身性強皮症(SSc,強皮症)の診断と病型予測


Decision Level

●陽性

[高頻度]SSc


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 トポイソメラーゼⅠは塩基性非クロマチン蛋白で,2本鎖DNAの超らせん構造を巻き戻す酵素でDNAの複製・転写に関わる.抗Scl-70抗体とはSSc患者血清から分離された本抗体の対応抗原が分子量70kDaだったためDouvasらにより命名されたが,今日では100kDaに訂正された.抗ENA抗体の一部である抗Scl-70抗体は,DNAトポイソメラーゼIに対する自己抗体で,SScの20~30%で陽性となる.特に,近位および体幹にも皮膚硬化をきたし,間質性肺炎も進行することの多いびまん性皮膚硬化型のSScにおいて陽性となる傾向

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