基準値 陰性
測定法 溶血反応
検体量
・血清2.5mL
・血液2.5mL
日数 3~5日
目的 発作性寒冷血色素尿症の診断
Decision Level
●陽性
[高頻度]発作性寒冷血色素尿症 [対策]原疾患の診断と治療
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
寒冷溶血素の存在時に陽性となる.寒冷溶血素はIgGに属する自己抗体で,低温にて赤血球上のP抗原と結合する.これを加温すると補体の存在下で抗体結合赤血球(37℃では抗体は遊離する可能性もあるが)は補体活性により溶血を起こす.発作性寒冷血色素尿症(PCH,またはDonath-Landsteiner溶血性貧血)を疑う場合に行う.健常者と被検者それぞれから洗浄赤血球と血清を分離し,赤血球と血清をそれぞれ組み合わせて混合し,モルモット補体存在下で氷水中30分とその後30℃にて30分間静置する.37℃ですべての工程を行ったものは溶血せず低温で静置された被検者血清と混合された赤血球(被検者および健常者由来のどちらも)のみが溶血すれば,寒冷溶血素が被検者血清中に存在することを意味する.患者の手または足を氷水中に10~20分間浸しておき,その後の血色素尿を調べるin vivo試験も行われるとの記載もあるが,症状の増悪を招く危険性があり勧められない.
[感度・特異度]
感度は低いが,特異度は高い.
[関連する検査]
その他の溶血性貧血の検査として以下があげられる.①Coombs試験:陽性の場合,自己免疫性溶血性貧血(AIHA)を疑う.②寒冷凝集素試験:陽性の場合,寒冷凝集素(寒冷反応性IgM)による溶血性貧血を疑う.③sugar water試験(砂糖水試験),ショ糖溶血試験(sucrose hemolysis test),Ham試験(acidified-serum lysis test):陽性の場合,発作性夜間血色素尿症(PNH)を疑う.
判読
食事,時間には影響
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