測定法 フローサイトメトリー
検体量 血液5mL(抗凝固剤はEDTAまたはヘパリン),骨髄液1.0mLあるいはリンパ節5×5×5mm
日数 3~5日
NOTE 次項「CD3,CD4,CD8」は本項に含まれる内容だが,測定頻度の高いサブセットなので,独立した項目とした.次項→も参照されたい
目的 血球上の表面抗原を手がかりとした腫瘍細胞の分化レベルの解析,T・B・NK細胞の比率分析による免疫機能の変化の測定
NOTE *保険点数:198点(T細胞・B細胞百分率検査),185点〔T細胞サブセット検査(一連につき)〕,1,940点〔造血器腫瘍細胞抗原検査(一連につき)〕
Decision Level
表121図,表122図,および次項「CD3,CD4,CD8」→を参照.
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
血球細胞はその分化段階に応じて細胞表面にさまざまな分子を発現している.この細胞表面分子の発現パターンを解析することは,リンパ球サブセットのバランス,機能の検討や,腫瘍細胞の系統や成熟段階を識別,診断を行うのに有用である.また微小残存病変の評価にも活用される.
特徴ある細胞表面分子の多くにCD(cluster of differentiation)ナンバーが付され,このCD抗原を認識するモノクローナル抗体の染色パターンをフローサイトメトリーで解析する.細胞の大きさを反映するFSC,細胞の内部構造を反映するSSCと2種類のモノクローナル抗体染色からなる4つのパラメータを用いた解析が基本となっていたが,近年の複数レーザー搭載機器の登場と標識蛍光色素の進歩により,多数の抗原を同時に解析するマルチカラー解析が主流となりつつある.特に3レーザー以上搭載機器による解析は,微量検体(脳脊髄液など),混合形質性急性白血病,微小残
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