基準値 239IU/mL以下
測定法 ラテックス凝集比濁法
検体量 血清0.5mL
日数 2~4日
目的 β溶血性連鎖球菌(β溶連菌)のうちA群,C群,G群の感染症診断
Decision Level
●240IU/mL以上
[高頻度・可能性]溶連菌の感染が直接あるいは間接に病因となる疾患(リウマチ熱,急性咽頭炎,急性扁桃炎,猩紅熱,丹毒など) [対策]他の溶連菌関連抗体の検査,抗原検索および臨床所見とを併せて総合的に判断する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
β溶連菌のうちA群,C群,G群の感染により,菌体外産生物質である溶血毒(streptolysin O;SLO)に対する抗体(ASO)が産生される.その産生された抗体を検出し定量する検査法である.
ASOの上昇は感染後約1週目に始まり,2~4週後にピークに達し,合併症や再感染がなければ,一般的には6~12週間以内に感染前の値に下がる.
臨床症状の裏づけとしての診断的意味をもち,ASOの値により感染の強さや続発性の有無とは相関しない.
溶連菌感染症後急性糸球体腎炎やリウマチ熱に罹患した場合には,細菌培養法や抗原迅速検査を実施しても陰性となる場合が多く,続発性疾患の診断に有用である.
β溶連菌感染症の診断根拠として,急性期は感染病巣からの菌検出に重点がおかれるが,回復期や続発性疾患ではASOやASKの有意上昇を確認することによってβ溶血性連鎖球菌の先行感染を推定することができる.
[関連する検査]
①抗原迅速検査,細菌培養検査.②β溶連菌が産生する菌体外毒素に対する抗体.③抗ストレプトキナーゼ抗体,抗デオキシリボヌクレアーゼB抗体測定,抗ヒアルロニダーゼ抗体測定など.
判読
①ASOおよびASKはA群だけでなく,C群やG群連鎖球菌による感染症でも異常値を示す.②高コレステロール血症,βリポ蛋白血症,ウイルス肝炎,閉塞性黄疸,ネフローゼ症候群,Ig
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