診療支援
検査

カンジダマンナン抗原《カンジダ抗原》   134点
Candida mannan antigen
山口 英世
(帝京大学名誉教授)

基準値 陰性(0.05ng/mL未満)

・ユニメディ®カンジダおよび単検体用のユニメディ®カンジダ モノテストまたはシカ ファンギテスト カンジダ®を用いた場合(検出限界0.05~0.1ng/mL以下)


測定法 ELISA


検体量 血清0.8mL


日数

・院外検査:2~4日

・院内検査:4時間以内


目的 侵襲性カンジダ症の補助診断


Decision Level

●陽性(0.05ng/mL以上)

[高頻度・可能性]Candida albicansならびにnon-albicans Candida (C. tropicalisC. glabrataC. parapsilosisC. kruseiC. guilliermondiiC. lusitaniaeなど)に起因するカンジダ血症その他さまざまな病型の侵襲性カンジダ症(カンジダ肺炎,カンジダ眼内炎,カンジダ髄膜炎,カンジダ性骨関節感染症,カンジダ性腹腔内感染症など).一方,粘膜カンジダ症(口腔咽頭カンジダ症,食道カンジダ症)では陽性化しない [対策]「真菌検査」を行って診断の確定に努める.確定診断に至らない場合には,その他の関連する検査(後記),内視鏡検査,画像診断,眼底検査などの臨床的診断・検査の結果と併せて推定診断を行う


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 マンナンは,D-マンノースのホモ重合体であり,カンジダの細胞壁を構成する主要多糖成分として知られる.大部分のマンナンは蛋白質と複合体を作って細胞壁の最外層部に局在し,特に細胞分裂が盛んな発育期のCandida細胞においてはマンナンは容易に細胞外へ放出されて血中に移行する.その結果,カンジダ血症などCandidaの侵襲性感染が起こった場合にはマンナン血症の状態になる.この血中マンナンを,抗カンジダマンナン抗体との血清学的反応を利用して検出するのが本検査の測定原理である.

 カンジダマン

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