基準値 陰性
測定法 免疫クロマト法,FA法
検体量 咽頭ぬぐい液
日数 約15分
目的 マイコプラズマ感染の診断の補助
NOTE *保険点数:150点(免疫クロマト法),170点(FA法)
Decision Level
[高頻度・可能性]マイコプラズマ肺炎 [可能性]尿道炎または子宮頸管炎(Mycoplasma genitaliumとの交差反応) [対策]本検査法はあまり感度の高い検査ではないため,マイコプラズマ肺炎の診断にはマイコプラズマ血清抗体検査,培養法またはマイコプラズマ核酸検出などの検査を併せて用いることが望ましい.マイコプラズマは細胞壁をもたないため,細胞壁合成阻害薬であるβ-ラクタム系抗菌薬は効果がなく,マクロライド系,テトラサイクリン系やキノロン系が治療には用いられる
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
Mycoplasma pneumoniaeは非定型肺炎の原因菌として重要であり,特に若年者での罹患率が高くなっている.臨床症状は長期間の乾いた咳が特徴であり,発熱,頭痛,全身倦怠感などを伴う場合もある.まれに呼吸器以外の合併症として,非特異的な皮疹(Stevens-Johnson症候群),心筋炎や中枢神経症状(無菌性髄膜炎,Guillain-Barré症候群)などが知られている.感染様式は接触感染と飛沫感染で,学校などの施設内や家庭内で感染拡大を起こす.
マイコプラズマ肺炎の診断は抗体検査法や培養法により行われるが,結果の判明に時間(約2週間程度)がかかってしまう.迅速診断法として,マイコプラズマ核酸検出もあるが遺伝子検査の機器や技術が必要なため実施できる施設は限られている.そのため,抗原検査(免疫クロマト法)は迅速かつ簡便な検査法として有用である.直接蛍光抗体法(DFA)による抗原の検出は,手技も煩雑で熟練を要するためほとんどの施設で実施されていない.
[感度・特異度
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