基準値
●HCV抗体(第3世代) 陰性(0.9以下)
●HCVコア抗体
・RIA固相法(IRMA):陰性(0.9U以下)
・EIA:陰性
●HCV抗体RIBAテスト 陰性
●HCVコア蛋白質(CLEIA) 20fmol/L未満(定量下限)
測定法
・RIA固相法(IRMA):第3世代,HCVコア抗体
・EIA:HCVコア抗体
・イムノブロット:RIBAテスト
・CLEIA:HCVコア蛋白質
検体量 血清0.2~0.4mL
日数
・HCVコア抗体(EIA):6~7日
・RIBAテスト:3~9日
・HCV定量,HCVジェノタイプ:3~5日
・その他:2~4日
目的 C型肝炎ウイルスに対する抗体の検出(現感染と既感染)
NOTE *保険適用:105点(包)(HCV抗体定性・定量,HCVコア蛋白),143点(包)(HCVコア抗体)
Decision Level
●陽性(第3世代:1以上,HCVコア抗体:1U以上,HCVコア蛋白質:20fmol/L以上)
[高頻度]本感染症を疑う [対策]ウイルス感染の確認のため,核酸同定検査などを行う
●判定保留または偽陽性
[対策]核酸同定検査にて確認する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
HCVは1本鎖のRNAウイルスで約9,400塩基よりなる.その大部分はopen reading frame(ORF)が占め,N末端よりコアとエンベロープをコードする構造領域,次いで非構造領域が配列し,後者はさらに4つの領域(NS2~NS5)に区分される(図91図).
最初に臨床応用されたC100-3抗体はNS3~NS4領域の一部のアミノ酸配列に基づく抗原エピトープに対する抗体であるが,偽陽性・偽陰性反応が多い.
コア領域は各種遺伝子型の間で高い相同性を示すためコア蛋白を抗原としたコア抗体が開発され,これらNS領域にコア抗体を組み入れた第2世代,第3世代HCV抗体法での測定により,97%以上のC型肝炎の診断
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