測定法 EIA
検体量 血清0.5mL
日数 3~7日
目的 抗体検査によるHCV型の評価と治療効果の予測
Decision Level
●HCVグループ1(C14-1抗原,ジェノタイプ1a,1b)
●HCVグループ2(C14-2抗原,ジェノタイプ2a,2b)
[対策]グループ1,グループ2ともに直接作用型抗ウイルス薬(DAA)を用いた抗ウイルス治療が推奨されるが,DAAの薬物選択はセログループにより行われる.DAAが投与できない患者にはインターフェロンを用いた治療が検討されるが,その場合セログループおよびウイルス量を指標に薬剤選択が行われる
NOTE 上記の“グループ”は“セロタイプ”と同義
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
HCVは塩基配列の違いにより,いくつかのジェノタイプに分類される.全世界的には地域により頻度が大きく異なる.わが国のHCV感染者の約70%はジェノタイプ1b,20%が2a,5%が2bである.
HCVの遺伝子型は特異的なプライマーを用いたPCR法により決定されるが,EIA法では簡便に大量の検体を判定することができる.遺伝子型によりHCVの抗原性が異なることを利用した特異抗体によるグループ(群別)分類がセロタイプである.NS4領域の遺伝子型特異的発現蛋白であるC14-1とC14-2を抗原として用いている.
ジェノタイプ1a,1b型はセロタイプ1型に,ジェノタイプ2a,2b型はセロタイプ2型に対応する(ただし少数の不一致例も存在する).
[感度・特異度]
セロタイプ検査では,約10%の頻度で「判定不能」または「判定保留」となる.このような症例では,ジェノタイプ3~6である場合があり,必ずジェノタイプ検査を実施し,ジェノタイプを確定することがのぞましい.
[見逃してはならない異常値]
ジェノタイプ1または2でも「判定不能」または「判定保留」となる場合があるので,セロタイプ「判定
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