基準値
PA法・CLIA(CLEIA,ECLIA)法などのスクリーニング検査を実施し,陽性の場合のみ,ラインブロット(LIA)法(確認検査)を実施する
●スクリーニング検査
・PA法:陰性(血清8倍未満)
・CLIA(CLEIA,ECLIA)法:陰性
●確認検査 LIA法:陰性
測定法
・スクリーニング検査:PA法,CLIA(CLEIA,ECLIA)法
・確認検査:LIA法
検体量 血清または血漿各1~2mL
日数 1~3日
目的 ATLV(HTLV-Ⅰ)感染症の血清学的感染診断
NOTE *保険点数:①85点〔HTLV-Ⅰ抗体(定性,半定量;PA法)〕.②163点〔HTLV-Ⅰ抗体(CLIA法など)〕.③425点〔HTLV-Ⅰ抗体(LIA法)〕,④450点〔HTLV-Ⅰ核酸検出(妊婦のみ)〕
Decision Level
■スクリーニング検査
●陽性
[高頻度]ATLV(HTLV-Ⅰ)感染症を疑う [可能性]偽陽性(他のウイルス感染症,免疫グロブリン製剤投与患者,フィブリン析出,妊婦など) [対策]LIA法による確認検査を実施
■確認検査
●陽性〔判定基準(「判読」参照)を満たした場合〕
[高頻度・可能性]HTLV-Ⅰによる感染を疑う [対策]①抗体陽性が直ちに成人T細胞白血病(ATL)あるいはHTLV-Ⅰ関連脊髄症(HAM)の診断と直結しないため(ATL発症は10万人当たり推定4~6人),血液形態学的検査法やプロウイルスDNAの組み込み(モノクローナルかポリクローナルか),さらに臨床症状を加味して総合的診断を行う.②陽性妊婦の場合には,母乳を介した母子感染の可能性があるため(4~5人に1人の感染頻度),授乳方法や授乳期間に注意を要する.感染した母より生まれた子どもでは生後6カ月くらいまで移行抗体が残存するので,抗体検査の結果解釈には注意を要する
●判定保留
バンド(ライン)は認められるが,判定基準を満足
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