基準値
・逆転写酵素遺伝子:薬剤耐性変異なし
・プロテアーゼ遺伝子:薬剤耐性変異なし
・インテグラーゼ遺伝子:薬剤耐性変異なし
測定法 塩基配列決定法(RT-nested-PCR法により増幅後)
検体量 血清または血漿2~3mL
日数 7~14日
目的 薬剤耐性HIV感染症の遺伝子判定
Decision Level
●逆転写酵素遺伝子に耐性変異あり
[高頻度]逆転写酵素阻害薬(投与中)の治療効果がない,もしくは不十分な場合.変異したアミノ酸によって耐性薬剤の種類,耐性の程度の解釈が異なる [可能性]HIV固有の変異,耐性ウイルスの感染(未治療の場合) [対策]治療効果の得られる可能性の高い薬剤の組み合わせに変更する
●プロテアーゼ遺伝子に耐性変異あり
[高頻度]プロテアーゼ阻害薬(投与中)の治療効果がない,もしくは不十分な場合.変異したアミノ酸によって耐性薬剤の種類,耐性の程度の解釈が異なる [可能性]HIV固有の変異,耐性ウイルスの感染(未治療の場合) [対策]逆転写酵素遺伝子の項に同じ
●インテグラーゼ遺伝子に耐性変異あり
[高頻度]インテグラーゼ阻害薬(投与中)の治療効果がない,もしくは不十分な場合.変異したアミノ酸によって耐性薬剤の種類,耐性の程度の解釈が異なる [可能性]HIV固有の変異の場合,耐性ウイルスの感染(未治療の場合) [対策] 逆転写酵素遺伝子の項に同じ
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
HIV感染症治療においては,複数の治療薬を組み合わせた多剤併用療法(ART)が標準となっている.抗HIV薬として使用されている薬剤として,逆転写酵素阻害薬,プロテアーゼ阻害薬,インテグラーゼ阻害薬および侵入阻害薬(CCR5阻害薬)などが国内で認可されている.
近年,これらの治療薬剤に対して耐性を獲得したHIVの出現が報告されており,適切な治療の障害となることがある.このような薬剤耐性HIVは,ウ
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