診療支援
検査

Ⅰ型コラーゲンC末端テロペプチド〔ⅠCTP〕   170点(包)
cross-linked carboxyterminal telopeptide of type Ⅰ collagen
前川 真人
(浜松医科大学教授・臨床検査医学)

基準値

・男性:0.5~4.9ng/mL

・女性:0.8~4.8ng/mL(閉経期前後で差なし)

NOTE 大きな性差なし(骨転移マーカーのカットオフ値:4.5ng/mL)


測定法 RIA(RIA2抗体法)


検体量 血清0.3mL


日数 2~4日


目的 癌の骨転移の診断.骨吸収のマーカー


Decision Level

●高値

[高頻度]乳癌,肺癌,前立腺癌の骨転移例 [可能性]腎不全,副甲状腺機能亢進症,甲状腺機能亢進症


異常値のでるメカニズムと臨床的意義

 Ⅰ型コラーゲンは骨や皮膚などの構成蛋白で,特に骨基質の90%以上を占める蛋白質で,α鎖3分子がらせん状の3本鎖ドメインを形成し,そのN末端・C末端のテロペプチドがピリジノリンまたはデオキシピリジノリンで架橋されてコラーゲン線維を形成している.骨吸収によってマトリックスメタロプロテアーゼの作用を受けてⅠ型コラーゲンが分解されると,テロペプチド部分は架橋されたま

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