基準値
・男性:2.0~5.6nmol/mmol Cr
・女性(閉経前):2.8~7.6nmol/mmol Cr
・女性(閉経後):3.3~13.1nmol/mmol Cr
測定法 EIA,CLEIA
検体量 1日尿の一部(部分尿)1mLまたは午前の第2尿(または第1尿)
日数 3~7日
目的 骨吸収:原発性副甲状腺機能亢進症,骨粗鬆症,癌の骨転移の診断
Decision Level
●高値
[高頻度]骨粗鬆症,圧迫骨折 [可能性]癌の骨転移,原発性副甲状腺機能亢進症,甲状腺機能亢進症,骨Paget病などの代謝性骨疾患,肝疾患 [対策]甲状腺ホルモン,副甲状腺ホルモンの測定,腹部(腎)超音波検査,腎X線撮影,骨塩測定などを行う
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
デオキシピリジノリン(DPD)はⅠ型コラーゲン代謝産物のなかで,骨コラーゲンに局在し,軟骨や皮膚には含まれない.Ⅰ型コラーゲンはα鎖3分子がらせん状の3本鎖ドメインを形成し,そのN末端およびC末端のテロペプチドがDPDもしくはピリジノリンで架橋されてコラーゲン線維の構造を形成している.骨吸収によってⅠ型コラーゲンが分解されると,テロペプチド部分は架橋されたままの断片として,N末端部分はⅠ型コラーゲン架橋N-テロペプチド(type Ⅰ collagen cross-linked N-telopeptide;NTX),C末端部分はⅠ型コラーゲン架橋C-テロペプチド(type Ⅰ collagen cross-linked C-telopeptide;CTX)が生成される.そして,テロペプチドは肝臓内のプロテアーゼの作用により遊離架橋物質であるDPD,ピリジノリンに分解されて血中に放出され,腎代謝を経て尿中に排泄される.DPDは食事の影響が少なく,最も骨特異性の高い骨吸収マーカーといわれる.そして,クレアチニン補正した尿中レベルは,骨代謝疾患
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