基準値 遺伝子異常を検出しない
測定法 次世代シークエンシング(NGS)(アンプリコン法),RET融合遺伝子・RET遺伝子変異を対象
検体量 腫瘍組織(FFPE):厚さ4~5μmの未染色FFPE標本(標本枚数は検体条件により異なる,腫瘍細胞割合は有核細胞の比率で30%以上を推奨)
日数 約2週間
目的 医薬品の適応判定の補助(コンパニオン診断)
Decision Level
●RET融合遺伝子
[高頻度・可能性]甲状腺癌 [対策]セルペルカチニブの投与を検討する
●RET遺伝子変異
[高頻度・可能性]甲状腺髄様癌 [対策]セルペルカチニブの投与を検討する
異常値のでるメカニズムと臨床的意義
ゲノムシークエンシングとはゲノムの構造を塩基配列レベルで決定するための手法である.次世代シークエンシング(NGS)によるゲノム解析はすべてのゲノム領域を対象とする「全ゲノム検査」,すべての遺伝子領域を対象とする「全エクソン検査」,癌に関連する複数の遺伝子を対象とする「がん遺伝子パネル検査」,癌に関連する1つの遺伝子を対象とする「単一遺伝子検査」に分類される.
本検査はアンプリコン法を用いているため比較的少量の組織量からも解析が可能であり,FFPE標本からDNAとRNAを同時に抽出し,DNAを用いた変異解析とRNAを用いた融合遺伝子解析を行う.
本検査はがん遺伝子パネル検査を用いたコンパニオン診断システムとして,甲状腺癌のRET融合遺伝子と甲状腺髄様癌のRET遺伝子変異を検出し,RET阻害薬の治療適応の判定を補助することができる.
[感度・特異度]
RET融合遺伝子において,本製品と対照法(次世代シークエンスアッセイ)との比較結果では,陽性一致率100%,陰性一致率100%および全体一致率100%が示された.RET遺伝子変異においても,陽性一致率100%,陰性一致率98.3%および全体一致率98.9%の高い一
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