病態
食道粘膜に何らかの炎症が起こり,ときにびらんや潰瘍を形成するもの.逆流性,薬剤性,好酸球性,腐食性,ウイルス性,真菌性などの食道炎があり,最も多いのは逆流性食道炎である
[参考]
胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン 2021(改訂第3版)
異常値
・上部消化管内視鏡検査 食道炎を診断する唯一の検査法.食道粘膜の色調,不整の有無,炎症の程度を確認することができる.生検を行い,炎症性変化か腫瘍性変化か鑑別する必要がある.食道炎の原因はさまざまであり,問診による原因の推定が基本であるが,組織生検によって原因を特定できる場合もある.好酸球性食道炎の診断には食道粘膜生検で15個/HPF以上の好酸球を確認することが必須であり,生検は大切である.食道炎で最も多い胃食道逆流症(GERD)の診断においては,Los Angeles分類を用いて重症度を評価する(表220図).食道粘膜傷害の内視鏡的重症度と