診療支援
検査

食道アカラシア
芦苅 圭一
(あしかり内科/横浜市立大学客員講師・非常勤講師)
中島 淳
(横浜市立大学主任教授・医学研究科肝胆膵消化器病学)

病態

 下部食道括約筋(Lower esophageal sphincter;LES)の弛緩不全により通過障害を認める,原因不明の消化管運動障害.食物の通過障害,逆流・嘔吐,胸痛,体重減少などの症状を引き起こす


[参考]

 POEM診療ガイドライン,2018


異常所見

・胸部X線写真 食道陰影の出現,胃泡の消失

・胸腹部CT 異常に拡張した食道や食道内残渣の貯留がみられる

・上部消化管内視鏡検査 食道アカラシア患者における食道癌の合併(7~33倍のリスク高)や,食道胃接合部癌による偽性アカラシアの除外目的に内視鏡検査は必須である.食道アカラシアでは,食道胃接合部(esophago-gastric junction;EGJ)での管腔の狭小化,口側の拡張がみられるが,内視鏡所見に異常を認めない非典型例も約半数に存在する.他に深吸気時に下部食道でみられる全周性の放射状ひだ像(esophageal rosett

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