病態
肝細胞内に中性脂肪が過剰に蓄積した状態を示す.原因として,肥満,内分泌性(糖尿病など),アルコール性,薬物投与,急性妊娠脂肪肝,Reye症候群などがある
[参考]
脂肪肝の超音波診断基準(案)「脂肪肝の超音波診断基準」 2019
NAFLD/NASH診療ガイドライン2020(改訂第2版)
異常値
・トランスアミナーゼ しばしば軽度上昇.AST<ALTのことが多い.アルコール性ではAST>ALTが多い
・γ-GT しばしば上昇.特にアルコール性で上昇
・中性脂肪 しばしば高値
・コリンエステラーゼ ときに高値
・腹部超音波 肝実質内部エコー輝度の増強(bright liver),深部減衰,肝内脈管像の不明瞭化,肝・腎コントラスト陽性.肝は腫大し辺縁鈍
・深部減衰の超音波による測定 CAP(controlled attenuation parameter),ATI(attenuation imaging