診療支援
検査

溶血性尿毒症症候群(HUS)
海老原 明典
(東海大学医学部付属東京病院教授・呼吸器内科)

病態

 微小血管の多発性血小板血栓が病態の基本である.典型的なHUSは,小児において病原性大腸菌(O157)の感染に引き続き発症する.成人ではさまざまな原因により発症するが,家族性のHUSも認められる.血小板数減少,溶血性貧血,腎障害に伴う臨床症状が出現する.病態などの詳細については,下記を参照されたい


[参考]

 溶血性尿毒症症候群の診断・治療ガイドライン,2014


異常値

・生化学検査 腎不全に伴う高窒素血症,血清Cr値上昇,高K血症など.溶血性貧血に伴う血清ビリルビン高値,血清LD高値,血清ハプトグロビン値は低下

・尿定性・尿沈渣 血尿,蛋白尿,円柱尿,ヘモグロビン尿

・血算・血液像 白血球数増加,溶血性貧血,赤血球破砕像,網赤血球数増加,血小板数減少.Coombs試験陰性

・凝固・線溶機能検査 FDP増加,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)ではVWF-CPase活性の低下

・細菌学的検査 小児にみら

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