A.小児ならではのポイント
小児の腹痛について,初期診察におけるポイントと診断・治療のポイントに分けると理解しやすい.
●初期診療においては視診と問診が成人よりも重要となる.自ら訴えることのできない乳幼児においては疾患の緊急度(重症度)は表情・動作から評価するしかない.この点で入室時の痛がり方,表情,目つきをまず頭に入れる.次いで保護者から「いつから・どこが・どのように痛む様子か」,嘔吐や便性・血便とともに腹部の打撲の有無を聴取する.
●この段階で,ショック症状(頻脈,末梢冷感,湿潤,毛細血管再充足時間CRT>2秒)や激しい啼泣,顔面蒼白,歩行不可能,前傾姿勢,右の側彎姿勢,頻回の嘔吐,血便を認めれば緊急対応を考慮する.
●触診や聴診についても,小児は泣かさない工夫が必要であるが,激しく泣いている場合は泣きやんだ時に素早く診察する.
●診断・治療において小児では内因性疾患による腹痛が多いため診断を
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/乳酸リンゲル液《ソルラクト ハルトマン ラクテック ラクトリンゲル液》
- 治療薬マニュアル2024/プレドニゾロン《プレドニン プレドニゾロン プレドニゾロン プレドニゾロン》
- 治療薬マニュアル2024/ヒト血漿由来乾燥血液凝固第ⅩⅢ因子《フィブロガミンP》
- 今日の治療指針2024年版/突然の腹痛―緊急検査と応急処置
- 今日の治療指針2024年版/小児の診かた:診察・処置の特性 [■その他]
- 今日の救急治療指針 第2版/腹痛
- 内科診断学 第4版/急性腹症
- 内科診断学 第4版/腰背部痛
- 今日の診断指針 第8版/急性腹症
- 今日の診断指針 第8版/シートベルト損傷
- 今日の診断指針 第8版/腹膜炎