適応
1頭蓋内圧亢進,頭蓋内浮腫の治療
2頭蓋内圧亢進,頭蓋内浮腫の改善による以下の疾患に伴う意識障害,神経障害,自覚症状の改善:脳梗塞(脳血栓,脳塞栓),脳内出血,くも膜下出血,頭部外傷,脳腫瘍,脳髄膜炎
3脳外科手術後の後療法
4脳外科手術時の脳容積縮小
5眼内圧下降を必要とする場合
6眼科手術時の眼容積縮小
用法
1回200~500mLを1日1~2回,500mL当り2~3時間かけて点滴静注.投与期間は1~2週(増減) 41回500mLを30分かけて点滴静注 561回300~500mLを45~90分かけて点滴静注
禁忌
1)先天性のグリセリン,果糖代謝異常症(重篤な低血糖症)
2)成人発症Ⅱ型シトルリン血症
注意
〈基本〉
①新生児等の脳浮腫,原因不明の意識障害に対し,投与する際は,血糖値,血中乳酸値を測定し,糖新生系の異常,特にフルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBPase)欠損症の可能性が疑われる場合は投与しない.更に,投与中,投与後においては,血糖低下傾向がないこと,及び意識障害に代表される神経症状,脳浮腫の悪化が生じないことを確認し,悪化がみられた場合は,このような患者への投与は中止.FBPase欠損症の新生児,乳児,幼児に対して,脳浮腫或いは代謝不全から誘発される脳浮腫予防のために投与して神経障害(痙攣,頻呼吸,嗜眠等)が現れ,死亡した報告
②成人発症Ⅱ型シトルリン血症(血中シトルリンが増加する疾病で,繰り返す高アンモニア血症による異常行動,意識障害等を特徴とする)が疑われた場合は,投与しない.成人発症Ⅱ型シトルリン血症の患者に対して,脳浮腫治療のために投与して病態悪化し,死亡した報告
③急性の硬膜下・硬膜外血腫が疑われる患者には,出血源を処理し,再出血の恐れのないことを確認して投与.血腫の存在を確認することなく投与すると,頭蓋内圧の下降により一時止血していたものが再び出血
④塩化Na