症候を診るポイント
●バイタルサインや全身状態がよく,48時間以内のものであれば通常自然軽快が期待できる.
●重症度・緊急度の高い場合や持続性あるいは難治性吃逆の場合,原因となる疾患の鑑別が重要.
●吃逆がQOLに影響する場合があり,必要に応じ,非薬物・薬物的対応を要検討.
▼定義
横隔膜(および肋間筋)の発作的・間欠的な不随意の収縮により吸気が生じ,それに続く突然の声門の閉鎖により特徴的な「ヒック」音を発する現象のこと.ほとんどが良性で1時間以内に自然軽快するが,時に長時間持続する場合がある.持続時間により,48時間以内を吃逆発作,48時間以上1か月未満を持続性吃逆,1か月以上を難治性吃逆と分類し,持続性・難治性では鑑別を要する.難治性吃逆の最長記録は,なんと約68年でありギネス世界記録に認定されている.
▼病態生理
吃逆の病態生理や生理的意義は,完全には解明されていないが,さまざまな反射経路(反
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