疾患を疑うポイント
●すべての薬剤は,肺臓炎を発症する可能性がある.
●間質性肺炎の可能性がある場合は,常に薬剤性肺臓炎を優先的に鑑別してまず疑わしい薬剤(被疑薬)を中止する.
●中等度以上の重症度の場合は,副腎皮質ステロイドを投与.
学びのポイント
●薬剤の続行により重症化する可能性もある.救急現場を含めて,どの領域においても薬剤を使用する医師はこの疾患の存在を意識すべき.
●抗腫瘍薬,抗リウマチ薬の投与時には,薬剤性肺臓炎の危険因子である既存の間質性肺炎の存在などを確認すべきである.
●HRCTでDAD類似パターンの薬剤性肺臓炎については迅速にステロイド治療を開始する.
▼定義
薬剤による肺毒性は,薬剤による薬剤性肺障害ともよばれる.特に代表的病型である間質性肺炎を薬剤性肺臓炎と定義する.
▼病態
細胞性障害性機序と,免疫反応による非細胞性障害性機序,基本的にこれらの2種類が考えられている.
➊細胞性障
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