診療支援
治療

消化管内視鏡診断・治療
炭山 和毅
(東京慈恵会医科大学教授・内視鏡医学)

学びのポイント

●適応を理解する.

●目的にあわせ,適切な手技や機器を選定する.

●外科手術などほかの治療法との違い,利点,欠点を考慮し治療適応を検討する.

▼消化管内視鏡の適応

 消化管内視鏡の適応は,出血性病変から,炎症性疾患,腫瘍性病変の診断治療,胃瘻造設など幅広い.また,健常者に対する検診としても実施されている.しかし,内視鏡挿入には侵襲を伴うことから,偶発症の可能性を完全に取り除くことはできない.内視鏡を実施するメリットがデメリットを上回ると判断され,被検者の十分な理解と同意が得られた場合にのみ消化管内視鏡の適応となる.適応を判断するには,臨床経過,バイタルサイン,既往歴,服薬歴,アレルギーの有無などの臨床情報を事前に把握しておくことが必須である.特に,以下のような状況が疑われる症例では適応の検討は慎重にすべきである.

●ショック状態

●腸閉塞

●消化管穿孔

▼通常内視鏡診断

 白色光を用いた通常内

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