診療支援
治療

(1)肝血管肉腫
hemangiosarcoma
阪森 亮太郎
(大阪大学大学院学内講師・消化器内科学)
竹原 徹郎
(大阪大学大学院教授・消化器内科学)

▼概念・臨床所見

 肝血管肉腫は,類洞の血管内皮細胞由来と考えられる腫瘍で,肝原発非上皮性悪性腫瘍のなかで最も頻度が高い.男性に多く,60~70歳代に多く認められる.肝血管肉腫の誘発因子としては,1928~1950年ごろまで使用されていた造影剤であるトロトラストや,肺から吸収される塩化ビニルの曝露が考えられているが,曝露歴が不明な場合も多い.組織学的には,異型度の高い高悪性度の紡錘形や円形の腫瘍細胞が,類洞にそっ

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?