診療支援
治療

3 限局性結節性過形成
focal nodular hyperplasia(FNH)
阪森 亮太郎
(大阪大学大学院学内講師・消化器内科学)
竹原 徹郎
(大阪大学大学院教授・消化器内科学)

▼概念・病理・臨床所見

 動静脈奇形や血栓などの動脈血流異常により生じた限局性の血流増加に対する肝細胞の反応性結節と考えられWHO分類では腫瘍類似病変に分類され,良性の肝腫瘍である.20~50歳代の比較的若い女性に多く経口避妊薬内服者が多いと報告されている.約80%は単発で,大きさは2~5cm程度であることが多い.病理学的には,結節に膠原線維からなる星芒状の中心性瘢痕(central satellite scar)が特徴であるが,中心性瘢痕が不明瞭な病変もある.結節を構

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