診療支援
治療

5 肝内胆管癌(胆管細胞癌)
intrahepatic cholangiocarcinoma(cholangiocellular carcinoma)
阪森 亮太郎
(大阪大学大学院学内講師・消化器内科学)
竹原 徹郎
(大阪大学大学院教授・消化器内科学)

▼概念

 肝内の胆管上皮あるいはそれに由来する細胞から発生した上皮性悪性腫瘍である.肝原発の悪性腫瘍の約5%を占める.

 発育形態から,肝実質に明瞭な類円形の限局性腫瘤を形成する①腫瘤形成型(mass forming type),胆管周囲の血管,結合組織を巻き込みつつ,胆管の長軸方向への樹枝状進展を示し,末梢胆管の拡張がみられることがある②胆管浸潤型(periductal infiltrating type),胆管内腔へ乳頭状,顆粒状の発育を示すが,時に表層拡大進展や,胆管内腫瘍栓の形態を示すこともある③胆管内発育型(intraductal growth type)の3つのタイプに分類される.組織学的には多くは腺癌であり,高分化型が多く,サイトケラチン(CK)7やCK19が陽性である.

 また発生部位により肝内末梢胆管に由来した末梢型の肝内胆管癌と,左右胆管の肝側主要分枝あるいは胆管周囲付属腺に

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