診療支援
治療

(3)ファブリ病
Fabry disease
井田 博幸
(東京慈恵会医科大学教授・小児科学)

疾患を疑うポイント

●思春期から出現する四肢の疼痛,臍・陰囊部の被角血管腫,成人期から出現する進行性の腎機能障害,肥大型心筋症,脳血管障害は本症を疑う.X連鎖劣性遺伝形式をとる.

▼病態・分類・症状

 α-ガラクトシダーゼA(GLA)活性が低下するためその基質であるセラミドトリヘキソシドが血管内皮細胞,心臓,腎臓,汗腺,自律神経を中心に蓄積する.ほかのリピドーシスが常染色体劣性遺伝形式なのに対して本症はX連鎖劣性遺伝形式を

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