疾患を疑うポイント
●いずれもまれな疾患で,後天性TTPは女性にやや多く,志賀毒素によるHUSは,下痢などの症状を伴い,小児に多い.
●血小板低下とCoombs試験陰性の溶血性貧血をみとめたら本疾患を疑う.
学びのポイント
●TMAは,MAHA,破壊性血小板減少,血小板血栓による臓器障害を三徴とする致死的病態である.TMAの代表疾患としてTTPとHUSがある.
●Gasser(ガッセル)の三徴(溶血性貧血,腎機能障害,血小板減少)を有するものをHUS,さらに発熱,動揺性精神神経障害を加えたMoschcowitzの五徴を有するものをTTPと臨床的に診断していたが,臨床症状だけで両者を鑑別するのは難しい.
●VWF切断酵素ADAMTS13の発見により,ADAMTS13が著減するTTPと低下しないHUSは別の病態からなる疾患として認識されるようになった.
▼定義
血栓性血小板減少性紫斑病(thrombotic
関連リンク
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- ジェネラリストのための内科診断リファレンス 第2版/10 血栓性微小血管障害症(TMA)
- 臨床検査データブック 2023-2024/凝固因子活性検査 ADAMTS13《VWF切断酵素〔VWF-CP〕》 [保]*
- 新臨床内科学 第10版/1 血栓性微小血管症
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