学びのポイント
●ヘモグロビン尿やミオグロビン尿でも尿潜血反応は陽性となるが尿沈渣で赤血球を認めない.尿潜血反応が陽性である場合には尿沈渣で赤血球の有無を確認する必要がある.
●血尿をみたら糸球体からの出血による糸球体性血尿か,糸球体以外からの出血による非糸球体性血尿かを意識する.
●赤色尿を認め,肉眼的血尿を疑う場合,それが本当に血尿であるかを尿沈渣にて確認することが大事.尿1Lあたりに1~2mLの血液が混入すると肉眼的血尿となる.
●肉眼的血尿を認めた場合には,悪性腫瘍を念頭に膀胱鏡検査を含めた精査を必ず行う.
▼定義
赤血球の尿中への異常な排泄のこと.400倍視野(high power field:HPF)で赤血球を5個以上認める場合,病的とされ血尿という〔第1章の→も参照〕.
▼分類
尿潜血試験紙はヘモグロビンのペルオキシダーゼ様作用を利用している.尿潜血が陽性となるのは通常,尿中に赤血球が存