疾患を疑うポイント
●50歳以上の高齢者に生じた頭痛,視力低下,発熱,筋肉痛,間欠性跛行,炎症反応高値.
●診断が遅れれば失明,脳梗塞,大動脈瘤・解離に至る危険性があり,早期診断・治療が必要.
学びのポイント
●大血管を病変の主座とする疾患.
●頭蓋型(C-GCA)と大血管型(LV-GCA)および両方による血管炎症候群.
●PMRを併発する.
●副腎皮質ステロイドの治療が標準的である.
▼定義
GCAは高齢者に発症し,大動脈とその分枝や,頸動脈や椎骨動脈とその分枝に炎症がみられる.
▼臨床症状
大型から中型の血管を侵し,さまざまな症状を呈する.頭蓋型巨細胞性動脈炎(cranial-GCA:C-GCA)と大血管型巨細胞性動脈炎(large vessel GCA:LV-GCA)に分類され,両者はオーバーラップすることもある.C-GCAは,頭痛,顎跛行(食べ物を噛むときに頰に痛みが生じる),側頭動脈に怒張,索状肥
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