診療支援
治療

1 強直間代発作
tonic-clonic seizure
松本 理器
(神戸大学大学院教授・脳神経内科学)

疾患を疑うポイント

●全身(顔面・四肢など)のけいれんで,意識減損,眼球上転(白目をむく)や口から泡を吹くことを伴う場合は,大脳皮質の過剰な電気的興奮による強直間代発作を疑う.

学びのポイント

●大脳皮質の過剰な電気的興奮で全身のけいれんが出現.

●全身性に骨格筋の持続収縮を示す強直相で始まり,ついで筋の収縮と弛緩を律動的に繰り返す間代相に移行する.

●発作を繰り返す慢性のてんかん病態以外に,急性の中枢神経障害に関連して急性症候性発作としても出現.

▼定義

 大脳皮質の過剰な電気的興奮により全身(顔面・四肢など)のけいれんが出現する.全身性に骨格筋の持続収縮を示す強直相で始まり,ついで筋の収縮と弛緩を律動的に繰り返す間代相(「ガクガク」としたけいれん)に移行する.大脳皮質全体が一斉に過剰興奮する狭義の「全般性」の強直間代発作と,大脳皮質の一部から過剰興奮が始まり大脳全体に広がり「二次性」に出現する強直間

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