診療支援
治療

9 突発性発疹
exanthema subitum
岩田 敏
(国立がん研究センター中央病院・感染症部感染症部長)

疾患を疑うポイント

●乳幼児,特に乳児期後半の高熱.

●時に大泉門膨隆を伴う.

●高熱が持続した後,解熱とともに発疹が出現.

学びのポイント

●ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6),7型(HHV-7)の初感染によって起こる.

●高熱が3~7日間続き,解熱後発疹が出現.

●発疹は顔面や体幹を中心とした淡紅色の斑状丘疹で,1~2日で色素沈着や落屑を残さずに消退.

●発熱を呈した6~12か月の乳児の救急外来受診の約20%を占めている.

●時に大泉門膨隆を伴う.

●熱性けいれんの誘因となる.

●病初期に口蓋垂の起始部の両側に永山斑とよばれる粘膜疹が出現する.

●合併症として,脳炎,脳症,臓器移植や造血幹細胞移植患者におけるウイルスの再活性化による移植後急性辺縁系脳炎などがある.

▼定義

‍ ヒトヘルペスウイルス(human herpesvirus:HHV)6型(HHV-6),7型(HHV-7)の初感染によって起こる乳幼児の

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