診療支援
治療

3 食物アレルギー
food allergy
海老澤 元宏
(国立病院機構相模原病院・臨床研究センター・副センター長)

疾患を疑うポイント

●小児~成人までいずれの年齢でも発症しうるが,年齢層により原因食物や臨床型が異なる.

●最も典型的なのは即時型食物アレルギーで,原因となる食物を摂取後2時間以内に皮膚症状・呼吸器症状などが認められる.

学びのポイント

●食物アレルギーの多くは食物中の蛋白質に対するIgE抗体を介するⅠ型アレルギー反応である.小児期に多く認められるが,思春期,成人期でも最近は増加傾向.

●小児期には鶏卵・牛乳・小麦・ピーナッツなどが原因として多く認められるが,成人では甲殻類・小麦・魚類・果物類・木の実類などが主なもの.

●成人では即時型食物アレルギーとその特殊型として食物依存性運動誘発アナフィラキシー,口腔アレルギー症候群などが多い.

▼定義

 『食物アレルギー診療ガイドライン2016《2018年改訂版》』では「食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して生体にとって不利益な症状が惹起される

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