疾患を疑うポイント
●成人だけではなく小児にも発症しうる.
●筋症状として筋力低下や筋痛,筋把握痛を認める.
●皮膚筋炎では皮疹を手指や顔面,前胸部,頸部から肩,上腕や大腿,関節背面などに認める.
●検査値異常としてCKやアルドラーゼの上昇を認める.
●間質性肺炎を認める場合がある.
●悪性腫瘍を伴う場合がある.
学びのポイント
●特発性炎症性筋疾患に含まれる疾患.
●筋症状にヘリオトロープ疹やGottron徴候,Gottron丘疹などのホールマーク皮膚徴候(表13-5図)を伴う場合が皮膚筋炎,伴わない場合が多発性筋炎.
●筋症状がなく皮膚徴候のみの無筋症性皮膚筋炎があり,時に急速進行性間質性肺炎を伴い予後不良な場合がある.
●病型分類が自己抗体によって可能な場合がある.また病型を知ることにより,起こりうる症状や予後を判断でき治療の選択に結びつく場合がある.
●重篤な合併症として心筋炎や嚥下障害,呼吸筋障害,間質