診療支援
治療

骨折のプレート固定
Plate fixation of fractures
野田 知之
(川崎医科大学 教授(運動器外傷・再建整形外科学教室))

【概説】

 骨折固定材料としてスクリュー,プレート,髄内釘,創外固定器などが挙げられるが,プレート固定法は髄内釘と並ぶ代表的な骨折内固定法の1つである.プレートとスクリューとを組み合わせて固定する方法で,近年では関節近傍の各部位の形状に適合させたアナトミカルプレートや,プレート孔にスクリューヘッドがロックして角度安定性を得るロッキングプレートが開発・導入され,汎用されるようになってきている.関節内骨折,骨幹端骨折,髄内釘では固定不能な骨幹部骨折などに適応される.

【プレートの分類】

(表2-3)

(1)形態による分類

 使用する部位や骨のサイズに応じてさまざまな厚さや大きさ,形状のプレートがあり,それに応じてスクリューの種類(皮質骨スクリュー,海綿骨スクリュー,ロッキングスクリューなど)も各種準備されている.近年はロッキング機構をもつプレートが主流を占めている.

 ①ストレートプレート:主に骨幹部骨

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