【疾患概念】
2型コラーゲン異常症のうち,四肢大関節の膨隆と関節拘縮を特徴とする疾患である.四肢および体幹が短縮し,高度な顔貌異常(鼻根部陥凹,眼球突出など)を呈する.口蓋裂,網膜剥離や高度近視,難聴の合併頻度も高い.関節拘縮は進行性で,年長児では脊柱変形も伴いやすく,体幹の短縮が目立つようになる.
【臨床症状・X線所見】
四肢の短縮は近位肢節で著明である.長管骨は短縮し,骨幹端部の横径が拡大するためダンベル状を呈する.椎体は前後径,左右径ともに増大し,coronal cleftを認めることがある.胸郭は先天性脊椎骨端異形成症(SEDC)と同様,樽状である.大腿骨頭の骨化遅延と内反股もSEDCと類似するが,恥骨や足根骨(距骨・踵骨)の骨化遅延が認められないことがSEDCとの鑑別点である(図7-12図).関節は膨隆するとともに拘縮し,早発性の変形性関節症が発症する.脊柱では,扁平椎を伴って後側