診療支援
治療

濃化異骨症
Pyknodysostosis (Pycnodysostosis)
西須 孝
(千葉こどもとおとなの整形外科 院長〔千葉市緑区〕)

【疾患概念】

 破骨細胞から分泌されるカテプシンKの遺伝子異常により骨吸収が障害され,全身性に骨髄腔の狭小化を認める疾患.先端骨溶解,特徴的顔貌(前頭部突出,下顎低形成,鳥の嘴用の鼻),低身長,歯列異常などがみられる.

【臨床症状】

 易骨折性,難治性偽関節などがみられる.


問診で聞くべきこと

 家族歴,骨折の既往,歯科で異常を指摘されたことがあるか,などについて問診する.


必要な検査とその所見

 全身骨の単純X線撮影において,骨硬化,骨髄腔の狭小化がみられる.手指・足趾の単純X線検査では先端骨溶解(指趾末節骨遠位部の骨溶解)がみられる(図7-27).


鑑別診断で想起すべき疾患

 全身性の骨硬化,骨髄腔の狭小化,易骨折性がみられる点で大理石骨病と類似している.また,指趾末節骨遠位部の骨溶解と易骨折性がみられる点で,Hajdu-Cheney症候群と類似している.


診断のポイント

 特徴的顔貌が本症の特徴の1つと

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