【疾患概念】
破骨細胞から分泌されるカテプシンKの遺伝子異常により骨吸収が障害され,全身性に骨髄腔の狭小化を認める疾患.先端骨溶解,特徴的顔貌(前頭部突出,下顎低形成,鳥の嘴用の鼻),低身長,歯列異常などがみられる.
【臨床症状】
易骨折性,難治性偽関節などがみられる.
問診で聞くべきこと
家族歴,骨折の既往,歯科で異常を指摘されたことがあるか,などについて問診する.
必要な検査とその所見
全身骨の単純X線撮影において,骨硬化,骨髄腔の狭小化がみられる.手指・足趾の単純X線検査では先端骨溶解(指趾末節骨遠位部の骨溶解)がみられる(図7-27図).
鑑別診断で想起すべき疾患
全身性の骨硬化,骨髄腔の狭小化,易骨折性がみられる点で大理石骨病と類似している.また,指趾末節骨遠位部の骨溶解と易骨折性がみられる点で,Hajdu-Cheney症候群と類似している.
診断のポイント
特徴的顔貌が本症の特徴の1つと