【疾患概念】
骨形成不全症は骨脆弱性と易骨折性を示す骨系統疾患の1つであり,国際分類では「骨形成不全症と骨密度低下を示すグループ」に含まれている.骨脆弱性と易骨折性は運動器系の多様な症状につながり,移動機能を中心とした日常生活活動が障害される.骨脆弱性の重症度には広い幅があり,生涯に数度しか骨折せず日常生活を普通に送るものから,新生児期から骨折を繰り返し立位・歩行に至らないものまである.
【頻度】
統計により異なるが,2万~4万出生に1人の発生率とされている.出生後早期の死亡例を含めると,頻度はより高いと考えられる.
【病型・分類】
2019年版の骨系統疾患国際分類では,表現型に基づくSillence分類の1~4型に5型を加えて骨形成不全症を分類している(表7-5図).1型は永続的な青色強膜を示し,骨変形の進行が少なく比較的軽症とされている.2型は最重症で周産期致死であることが多い.3型は乳児