【疾患概念】
骨粗鬆症は,低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし,骨の脆弱性が増大し,骨折の危険性が増大する疾患と定義される.骨折は骨粗鬆症の結果として生じる合併症の1つである.
【臨床症状】
骨量減少自体は無症状で進行するため,症状をきたすのは通常は骨折が生じたあとになる.いったん骨折が発生すれば急性に激烈な痛みが生じるため見逃すことは少ないが,転位が少ない場合や認知症などコミュニケーションに支障がある場合は注意深い身体診察,画像検査を要する.椎体骨折は無症候性に進行することも多いが,後弯変形をきたすと慢性腰背部痛をきたしうる.
問診で聞くべきこと
年齢,性別,身長,体重などの基本情報のほか,痛みなど症状の有無,骨粗鬆症や骨折の治療歴,ほかの疾患の有無,糖質コルチコイドなどを含む服薬内容の確認,ADL,食事内容や嗜好品,喫煙,アルコール,女性であれば月経の状態や閉経時期,両親の大腿骨近位部
関連リンク
- 治療薬マニュアル2024/テリパラチド(遺伝子組換え)《フォルテオ》
- 治療薬マニュアル2024/ロモソズマブ(遺伝子組換え)《イベニティ》
- 治療薬マニュアル2024/デノスマブ(遺伝子組換え)《プラリア》
- 今日の治療指針2024年版/閉経後骨粗鬆症
- 臨床検査データブック 2023-2024/骨型アルカリホスファターゼ〔BAP,bs-ALP〕 [保]* 161点(包)
- 臨床検査データブック 2023-2024/尿中デオキシピリジノリン〔DPD,D-Pyr〕 [保] 191点(包)
- 新臨床内科学 第10版/1 原発性副甲状腺機能亢進症
- 新臨床内科学 第10版/2 くる病・骨軟化症
- 新臨床内科学 第10版/4 腫瘍性骨軟化症