母指手根中手(carpometacarpal;CM)関節症に対する術式は,直視下,鏡視下を含め実にさまざま存在するが,限られたmeta-analysisの結果では術式間の優劣は明らかではない.関節形成術は関節切除や靱帯再建などを組み合わせたものの総称であり,大菱形骨の処理,用いる移植腱や人工材料などによって多数のバリエーションが存在する.
直視下関節形成術
1986年,BurtonとPellegriniがLRTI(ligament reconstruction with tendon interposition arthroplasty)法を報告して以降,本法が直視下関節形成術の標準的な術式となった.LRTI法にはさまざまなバリエーションが加えられ,大きくは,大菱形骨を全摘出するか部分切除するか,靱帯再建と腱球移植に用いる腱をどれにするか,で決まる.用いる腱には橈側手根屈筋腱,長母指外転筋
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