【疾患概念】
本疾患は,先天的な椎骨や肋骨の形態異常により生じる側弯症であり,他の生下時からの脊柱側弯症で椎骨奇形がないものとは区別される.発生頻度は0.1%程度である.点状軟骨異形成症のように,本疾患との鑑別が難しい骨系統疾患があるので注意が必要である.また,二分脊椎のように神経管が開いたままになっている脊椎破裂は,別の病態に分類されている.
【病態】
単純X線画像の所見から,①形成異常,②分節異常,③混合型の3つの病態に分類される.なかでも形成異常が最も頻度が高く,半椎,蝶形椎,楔状椎が代表的な形態異常である.近年CT画像の進歩により,奇形椎の3次元的な形態異常(図18-5図)が明らかとなり,椎骨の前方要素と後方要素の形態の相違や,頭尾側方向に分節的ずれがある奇形があることが明らかとなった.最も変形が進行しやすい奇形は,unilateral unsegmented barと半椎が混合した