【疾患概念】
椎体辺縁部(隅角)が椎体から分離した状態であり,分離部には椎間板組織が入り込む.
【臨床症状・病態】
発育期には,椎体終板は力学的に脆弱な成長軟骨層を有している.環状骨端核は,単純X線上10~12歳頃に椎体隅角部に出現するが,この環状骨端核が椎体と癒合し,成長軟骨層が消失するまでの期間,つまり終板が力学的に脆弱な若年期に,椎体辺縁分離は発症することが多い.発育期におけるスポーツ活動などの外力が誘因となる.無症状のものが多いが,腰痛や神経根症状を呈することもある.また,発育期には無症状であっても,成人になってから椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄を伴い発症することもある.
問診で聞くべきこと
発症の時期,スポーツ活動の種目や練習量について聞く.腰痛の程度,下肢の痛みやしびれの部位,疼痛増悪動作,筋力低下や膀胱直腸障害の有無について聞く.
必要な検査とその所見
単純X線側面像での診断が一般的で
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