診療支援
治療

トピックス 腰椎椎間板ヘルニアの新しい治療
松山 幸弘
(浜松医科大学 教授)

疾患概念

 腰椎椎間板ヘルニアは一般的な疾患であるが,有病率について詳細は十分明らかにはされていない.男女比は約2~3:1,好発年齢は20~40歳代,好発高位はL4/5,L5/S1間である.また腰椎椎間板ヘルニア診療ガイドラインによると,米国では人口の約1%が罹患しているとされる.腰椎椎間板ヘルニアで受診している患者の1割が手術を行っており,年間約5万人が手術を行っていると考えられる.この腰椎椎間板ヘルニアによって神経根が圧迫されると,腰痛や下肢痛が生じ,また重度の場合は下肢麻痺が生じる.

 コンドリアーゼは,日本発の腰椎椎間板ヘルニア融解酵素である.これは土壌菌のプロテウスブルガリスから抽出した多糖分解酵素で,椎間板髄核の主要構成成分であるグリコサミノグリカン(GAG)を特異的に分解する特性を有しており,GAGを分解し,プロテオグリカンの保水能を低下させることで,椎間板内圧が低下し,神経根

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