診療支援
治療

骨盤骨折に伴う血管損傷・尿路損傷
Vessel injury and urinary injury associated with pelvic ring fracture
伊藤 雅之
(福島県立医科大学 教授(外傷再建学講座))

【疾患概念】

 骨盤骨折では,骨盤輪の破綻に伴って,血管損傷や尿路損傷が発生する.大血管損傷があった場合は致命的となる.

【頻度】

 それぞれ重症度(表22-1参照)に応じて合併頻度が上がる.APC-Ⅲの67%,VSの63%に出血性ショック,LC-Ⅲの60%に後腹膜血腫を認める.膀胱損傷を含めた尿路損傷は6~15%に認められる.女性は男性に比べて尿道が短いため,尿道損傷を起こしにくい.


必要な検査とその所見

 特に血尿

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