【疾患概念】
先天性または後天性に脚長差が生じた病態で,長い下肢が異常である場合と,短い下肢が異常である場合と,両下肢が異常である場合とさまざまである.原因としては,片側肥大症(Klippel-Trenaunay-Weber症候群,Silver-Russell症候群,Proteus症候群などを含む),片側萎縮症(先天性内反足や麻痺性疾患によるものを含む),先天性下肢形成不全(先天性脛骨欠損症,腓骨列形成不全,大腿骨形成不全など),骨折後の過成長・骨端線早期閉鎖,骨髄炎後の骨端線早期閉鎖,成長軟骨板を含む腫瘍による成長障害,悪性腫瘍に対する放射線治療後の骨端線早期閉鎖,Perthes病,大腿骨頭すべり症,発育性股関節形成不全に伴うPerthes病様変形,プロテインC・S欠乏症に伴う骨端線早期閉鎖などさまざまである.
【臨床症状】
(1)歩容の問題
歩行時に下肢が短いほうを接地したときに骨盤傾斜が