1.Sever病
【疾患概念】
9~12歳の学童期に好発する踵骨の骨端症である.1912年に初めて報告された.スポーツをする男児に多い.骨端部に繰り返しかかる衝撃とアキレス腱や足底腱膜による牽引力が原因とされている.
【頻度】
ときに遭遇する.
【臨床症状,病態】
運動で増悪する疼痛を訴え,骨端の内外側に圧痛を認める.成長やコンディショニング不良による下腿三頭筋のタイトネスも発症に関与するといわれている.
必要な検査とその所見
X線像で骨端線の不整,骨端核の硬化や分節化を認めることがあるが,これらは正常でもみられることがあるため,健側との比較が重要である.MRIでは骨端線周囲に骨髄浮腫を認める.
診断のポイント
スポーツ活動が盛んになった男児が踵の疼痛を訴える場合にはまず疑う.
治療方針
手術を要することはない.活動制限,下腿三頭筋のストレッチング,Heel upのインソールなどによる保存療法を行う.
患者説明のポイント
症状が長引くこともあるが,骨端線の閉鎖(14~15歳)とともに軽快する予後良好な疾患であることを説明する.
リハビリテーションのポイント
下腿三頭筋から足底腱膜にかけてのHeel Cord Stretchingを徹底的に行うことが重要である.
2.Köhler病
【疾患概念】
3~7歳の小児に生じる足舟状骨の骨軟骨症である.1908年に初めて報告された.女児よりも男児に多い.原因は不明だが,活発な運動による局所の血行障害の可能性が考えられている.
【頻度】
まれ.
【臨床症状】
患部の疼痛を訴え,足を引きずって歩くことが多い.
必要な検査とその所見
X線像で舟状骨の輪郭が不整となり扁平化する.2年ほどで自然修復される.
診断のポイント
小児の中足部痛をみたら疑うべきである.
治療方針
症状に応じて活動制限を行い経過観察する.
患者説明のポイント
予後良好な疾患であることを説明する.
3.F
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