診療支援
治療

脛骨天蓋骨折
Pilon fracture (Plafond fracture)
衣笠 清人
(近森病院 統括部長〔高知市〕)

【疾患概念】

 足関節は距腿関節とも呼ばれ,内果・外果と脛骨天蓋部および距骨により構成されている.この脛骨天蓋部の骨折を含むものがpilon骨折とかplafond骨折とよばれている.ともにフランス語でpilonはすりこぎ棒,plafondは天井を意味する.

【病型・分類】

 スキーなどで起こる低エネルギー外傷型では,軟部組織のダメージは比較的軽度で転位は少ない.しかし高所からの転落や交通外傷で起こる高エネルギー外傷型では,軸圧損傷としての関節面の粉砕や骨幹端部への陥入が必発で,開放創を伴うこともある.分類としては古くはRuedi分類,最近ではAO Muller分類がCCF(Comprehensive Classification of Fractures)として用いられてきた.2018年にOTAとAO Foundationから,Fracture and Dislocation Classific

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