【疾患概念】
軟骨下骨層で分離が生じ,進行すると骨軟骨片が関節内遊離体となる疾患である.外傷歴が明らかでない離断性骨軟骨炎と,外傷歴がある骨軟骨骨折として定義することもあるが,両者を総称して骨軟骨障害とよぶことが一般的である.
【病態】
関節内で繰り返される微小外傷が主因と考えられるが,骨形態異常の関与も指摘されている.
【臨床症状】
安静時痛はまれで,階段昇降時や運動時に痛みを認めることが多い.
問診で聞くべきこと
スポーツ歴と職歴の問診は負荷強度の確認に重要で,骨折や捻挫などの外傷歴も忘れずに確認する.
必要な検査とその所見
単純X線のみでは不十分であるため,CTまたはMRIが必要となる.
診断のポイント
本症は骨と軟骨という異なる組織の複合損傷で,病勢は骨病変の損傷程度に左右されるため,その形態的評価をCT,質的評価をMRIで行う必要がある.
治療方針
保存療法で治癒に至る可能性は低いため,手術