診療支援
治療

舟状骨骨折,立方骨骨折
Navicular fracture, Cuboid fracture
大塚 和孝
(長崎記念病院 部長〔長崎市〕)

【疾患概念】

 足部にかかるさまざまな外力により,舟状骨や立方骨に骨折をきたす外傷であり,時にそれぞれが合併する.

【病型】

 新鮮舟状骨骨折は,背側剥離・結節部・体部骨折の3つに分類できる.舟状骨には疲労骨折も多くみられ,これを加えて4つの骨折型とすると理解しやすい.立方骨骨折は外側遠位の剥離骨折と体部骨折に分かれるが,後者には強い外力により激しい圧潰を伴うnutcracker fracture(胡桃を割るような形態の陥没骨折)が含まれる.

【臨床症状】

 高エネルギー外傷ではLisfranc関節脱臼骨折などの合併損傷を認めることも多く,腫脹が激しい場合はコンパートメント症候群の発症に注意する.


必要な検査とその所見

 足部Ⅹ線背底像,側面像,両斜位像を撮影する.3D-CTやMPR(multi planar reconstruction)が有用で,空間的な転位の程度や方向・骨片の大きさや位置などが把握

関連リンク

この記事は医学書院IDユーザー(会員)限定です。登録すると続きをお読みいただけます。

ログイン
icon up
あなたは医療従事者ですか?